第38週 ハナノユメ / チャットモンチー2017.4.28
前回の「一週一曲」、とてももやもやしていましたね……。
慣れないことをしていた時期で、さらにはアメリカでたくさんの熱にあてられて、焦りや葛藤がものすごい時期だったので、あんな文章をアップしていました。
(しかも更新もものすごく遅れてすみませんでした。。)
あれから3週間、気持ちがだいぶ日本に戻ってきたので落ち着きました。
数日前から、1ヶ月ほどやっていなかったライブ撮影を再開し、しばらくライブ撮影漬けです。
たくさんのバンドとの出会いを楽しみに、明日も現場に向かう予定です。
「一週一曲」は書き始める前にyoutubeを開き、“もう一度見る”の項目から選ぶことが多いです。
この連載を始めて気付いたのですが、強烈な印象を持って自分の中に存在している曲がそんなに多くないということ。。
日々音楽は聴いているので、その時の自分内ブームが基本的にはyoutubeに反映されます。
便利な世の中になったなーとつくづく思います。
最近の“もう一度見る”にはTemplesやalt-J、Real Estateなどが並んでいます。
その中で一曲かなりの回数聴いている曲がありました、それが今週のチャットモンチー / ハナノユメ。
当時高校生だった私はメロコアばかり聴いていたのですが、
彼女たちのデビュー曲、ハナノユメを テレビで見た時にはかなりの衝撃を受けました。
自分と歳が変わらなそうな、パッとしない女の子が、セットの中で歌っている姿。
すっかすかの音に合わせて、えっちゃんの可愛い声で歌われる、不思議な歌詞。
不思議なのだけどすぐに歌えるキャッチーな歌詞で、母とよく歌っていたなーと思い出しています。
(たびたび登場する母とは音楽の趣味がほとんど一緒です)
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薄い紙で指を切って 赤い赤い血が滲む
これっぽちの刃で
痛い痛い指の先
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ありきたりなものではない“何か”を生み出したり、世に出すことは、
人からの賞賛も批判も受けやすいけれど
彼女たちには1本、チャットモンチーという軸がきちんとあって、
それをライトなリスナーでも感じ取れやすくて、
そういうところが好きだなーと思います。
説明しないとわからないものよりも、ぱっと誰にでもわかりやすいものが私は好きです。
私もそんなものをいつか作りたいなと思います。
text:岡安いつ美