凹凸のパズル ── AJICO / ペピン2013.11.8
皆さんは、AJICOというバンドをご存知ですか?
元BLANKEY JET CITYの浅井健一(ベンジーですね)と、歌手のUAが中心となった4人組のロックバンドです。
このバンドは、1999年に出たUAの『turbo』というアルバムに浅井が楽曲提供したことがきっかけとなり、バンドを結成。
2000年を通じてライブやイベントなどを経て、同年11月にシングル『波動』でメジャーデビュー。
しかし、翌年の2001年の3月、旧赤坂BLITZで行われたツアーファイナルを持って早くも解散。
期間限定とも言える、幻のバンドです。
私がAJICOの存在を知ったのは約2年前。
なんてムーディなんだ、と思ったのが第一印象。
このバンドはUAと浅井のツインボーカルとなっているのですが、ご存知の通り2人ともとてもクセのある声をしています。
だけどお互いの歌声を邪魔し合うどころか、凹凸が見事に合わさっていてものすごくマッチしている。
結成された当時の浅井は、リスナーにとってもブランキーのイメージが抜け切っていなかったはず。
一方UAは1人の歌い手というより彼女自身が歌声を発する楽器のよう、まさにニューウェーブだったのではないでしょうか。
そんな2人の組み合わせ、異色のコンビです。
AJICOが発表された時の音楽雑誌を読んでみたい。
先述した通り、私はかなり後にこのバンドを知った訳です。
なので、音楽ファンの間でどれほどの人気を誇っていたのかが分からない。
期間が短かったので出しているCDの枚数も多くないですし、もしかしたら知名度があまりなくてもおかしくはないですよね。
だけれど逆に、短期間というものがレア度を生み出し、今では伝説と化しているのが事実。
実際にリアルタイムに聴いていた人の話を聞いてみたい。
再結成とかしてくれないかな。ないだろうな。
これは他のものにも言える事ですが、改めて集結することがないからこそ保たれる美しい何かがあるんでしょうね。
そしてこの動画の、ベンジーが歌い出した瞬間の「キャー!」という黄色い悲鳴がなんだか面白い。
まあ、かっこいいもんね。うん。