辞書という名の本 ── 80kidz / Miss Mars2014.2.9
最近「新明解国語辞典」のアプリにハマりつつあります。
これは三省堂から発行されているご存知の通りの国語辞典で、Appストアではこれの第7版が販売されています。
文字を書いたり読んだりすることが多いため、辞書があると便利だと思い思い切って購入したのですが、これがまたなんとも面白い。
例えばこの項目とか。
誰だって経験していると思うけれど、一体辞書にはなんて書かれているのでしょうか。
れんあい【恋愛】
特定の異性に対して他のすべてを犠牲にしても悔いないと思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になると言った状態に身を置くこと。
なんだか妙じゃないですかね。
分かりやすいって言えばそうなんですが、説明が非常に長いし、客観的であるべき辞書に於いてあるまじき主観性。
ある単語を説明するのになんだか小説を読んでいるかのような書き方のような。
編者の身になにかあったのでしょうか。
こい【恋】
特定の異性に深い愛情をいだき、その存在が身近に感じられるときは、他のすべてを犠牲にしてもおしくないほどの満足感・充足感に酔って心が高揚する一方、破局を恐れての不安と焦燥に駆られる心的状態。
やはりきっとこの編者には色恋沙汰でなにかあったのだなと確信させる文章。
ちょっと居酒屋でお酒でも飲みながら小一時間ほど話がしたい。
まあ、こういうあやふやな単語を単文で説明するのってものすごく難しいことなんでしょう。
それをしなければいけないのが辞書なのですが。
ちょっと趣向をかえてこんな単語は。
ダイナマイト[dynamite]
ニトログリセリンを珪藻土などに吸収させて取り扱いやすくした爆薬。
{かぞえ方 一本}
辞書だから必須だろうけど、かぞえ方っていう項目がちょっと笑える。
これってちょっとかぞえ方が分からない子供の為にあるものだと思っていたので、だれがダイナマイトのかぞえ方なんて調べるねん、とツッコんでしまった。
ミサイル[missile]
ジェットエンジンで飛び、内蔵する装置または無線操縦によって飛行経路や速度を修正して目標に到達する兵器。誘導弾。
{かぞえ方 誘導弾も発射台も一基}
これも同じく。
誘導弾も発射台もってわざわざご丁寧な修飾付きでございます。
まあ、世の中いろんな人がいるから、これを見て「おお、良かった、載ってた」って思う人もいるのかもしれませんが。
他にも次から次に出てくる面白い単語。
辞書って、私にとったら単語の意味を調べるという本来の存在意義から離れてある意味で楽しい読み物です。
高校生の頃、現代文の先生が言っていました。
「辞書を面白いと思って読みふけるようになれれば勝ち」
受験勉強のツールとしてしか使用することのなかった私にとって、これはちょっとハードルが高かった、というかそんな余裕がありませんでした。
だけど今、辞書を面白いと思って適当な単語を入れて調べてみてはフムフムと読めるようになった。
必ず新しい発見があるんですよね。
知ってると思っている単語でも、本当は知らないことの方が多かったりもする。
当たり前のように使っている単語、ふとした瞬間に「あれ、これの定義ってなんなのだろうか」と思う時は無いですか?
そんな時、インターネットの検索欄に打ち込んでちょっと調べてみてください、きっと何か新しいことを知れますよ。
私のこのマイブーム、早々に飽きないことを願う。