区役所にて2012.11.27
いろいろ手続きをするために区役所に行ってきた。
こども支援課(正式名称失念)みたいなところで
れんたろうを膝に乗っけてせこせこと書類に記入していると、
れんたろうがおろせという。
近くにおいてあったうさ子ちゃんの布絵本を引っつかんで与えても、
ぽいっと投げるのである、しかも何回も。
しまいには「きゃー!」とわめき始めたので、
床に放つことに(これ最近よくやる)。
とたんに静かになるれんたろう。
ペンを走らせつつちらちら見ていると、
ベビーカーの車輪をぐぐ、ぐぐ、と押しまわしている。
れんたろうは車輪が好きなのである。
隣に若いママがどすんと座った。
後ろのベンチに息子らしき4,5歳くらいの男の子が座る。
職員さんと話をし始めるママ。なぜかため口。かなり大きな声で
「あたし、保育園の月謝滞納しててー、払えへんくてー」
と言っている。
「二人目入れたらいきなり10万とか言われてー、まじありへんとか思ってー」
息子らしき4,5歳くらいの男の子は、れんたろうが投げたうさ子の絵本を退屈そうに広げ、でもひととおり遊んでみているようだった。
たぶん、君には幼すぎるよね、それ。
それから違う課に移動。
次は児童手当の変更手続き。
ここではれんたろう、ベビーカーの上でおとなしくしていた。
なぜかというと、左隣に座っていたおじいさんにあやしてもらっていたからである。
ここでも書類に記入しながらおじいさんに頭を下げると、
おじいさんは歯のほとんどない口を広げて笑った。
「かわええのーかわええのー、笑ってくれるんかー」と言っていた。
おじいさんは職員さんに
「ちゃんと五千円、払ってくださいね。ご、せん、えん」
と言われて、
「金、ないねん」と小声で答えていた。
生活保護の手続きをする受付場所のようだった。
れんたろう、
君が大人になったとき、この国はどうなっているのかな。
私は君にこれからも、衣食住足る生活をさせてやれるかな。
母親が電話をかけてきて「癌かもしれない」と言う。
「不安で眠れなかった」と。
検査結果が出て癌ではなかったとわかり、
すごくほっとした。
いろんな未来を考えていたから、どれもとりあえずなしになってよかった。
れんたろうが最近私にすごく甘える。
ほっぺたを私のほおにこすりつけてくる。
かわいい。
母が私のことを「宝ものだ」と言った気持ちが、今やっとわかる。