なつやすみにっき(後編)2014.8.24
8月12日(火)
遅れて広島にやってきた夫と、母と、れんたろうとで、駅前の回転寿司屋へ行く。
「たまごーたまごー」とリクエストするれんたろう。まだお刺身は食べさせたことがない。
そのあとショッピングモールにて、れんたろうを車のカートに乗せて買い物。れんたろうは嬉しそうに、通行人に「みてみてー」と積極的に話しかけていた。
↑スタバではしゃぐれんたろう。「こでこーひー?こーひー?」
夜は母の店で三人でごちそうになり、帰りにスーパーに寄って翌朝の朝食を買った。
れんたろうが、「よーぐると、うしさんがいいー」と言って牛の絵の描かれたヨーグルトを持ってくる。いいよ、と言うと、「やったやったー」と言っておどけた顔で踊る。すこぶる機嫌がよい。
でも旅先のスーパーは、地元と言えども何だか心細い。
この場所に住む自分たちを想像してみる。
連日酒を飲んでいる夫が栄養ドリンクをかごに入れてきた。私はチョコラBBを買う。
8月13日(水)
広島を出て博多へ。疲れが出たのか、お昼に蕎麦屋で蕎麦を食べたら胃と頭が痛くなった。
チェックインよりだいぶ早く、ホテルにいれてもらう。
せっかく博多に来たのに、気づいたら3人で7時まで寝ていた。もつ鍋屋に行こうと6時に予約していたのに…。急遽予定を変更し、ホテルの近くの子供OKな居酒屋へ行く。
睡眠をしっかりとったのでみんな元気。特にれんたろうはすさまじくテンションが高く、
「あぴよー!あぴよー!」と謎の奇声を上げ続けていた。しかも速攻居酒屋でうんち。せっかく疲れがとれかけていたのにどっと疲れが来る。なぜここでもよおす?というところで子供はもよおす。
しかしここの居酒屋がとてもいい店で、何を頼んでもおいしかった。
特にゴマさばはおいしかった。初めて食べたよ。
写真は何かいい鶏肉の炭火焼。博多はごはんがおいしい。
れんたろうももりもり食べて、炭火焼を半分くらい食べられてしまった。
「ぼく、おっきいのお肉がいい、おっきいのお肉がいい」
小さいのをあげると泣いて怒るので、大きいのをいくつかあげてから、私たちも急いで食べる。
8月14日(木)
朝いちで夫の先祖のお墓参り。
墓地の近くの24時間開いているスーパーでしなびた花を買い、お墓をそうじする。夫は、本家の長男の長男で、お墓参りを自分の使命だと思っているので、結婚以来毎年私たちは博多を訪れる。
他の親戚のひとがすでにそうじをしていてくれたらしく、お墓はある程度きれいだった。花も活けられている。無理やりそこに買ってきたお花をねじ込む。れんたろうもやりたいというのでやらせる。「なむなむしてね」と言うと、手を合わせて「れんちゃんです、またあそぼーね」と言った。れんたろうなりの挨拶言葉。
ホテルに戻って買ってきたコンビニのサンドイッチなどを食べる。れんたろうはレタスを「いなん(いらん)、みどり、いなーん」と言って残した。がつがつとその他はよく食べた。
お弁当を買って新幹線に乗って帰る。夫もれんたろうも、車内でぐっすりと寝た。
私はれんたろうと一緒だとこういうところで寝ることができない。椅子から落ちるのではとか、目がさめたときいなかったら、とか常にどこか緊張しているので、寝るなんてのんきな奴だと夫に対して思う。私はずっと本屋で買った漫画を読んでいた。京都に昼過ぎにつく。帰省、おしまい。
8月15日(金)
れんたろうを保育園にあずけて様々な用事をすませる。保育園はお盆もやっている。
離れるとき、「泣くかな?」と思ったけど泣かなかった。でも、「ばいばーい」と言ってくれなかった。ちょっとふてくされているようだ。自分だけ何でと思ってるのかもしれない。
用事を済ませ、夫に誕生日プレゼントを買ってもらう。もう明日から20代最後の年だ。そろそろ30になるのだから、ちょっと良いバッグのひとつやふたつ、持っていないとだめだろうという話をして、それを買ってもらう。まだ袋から出していない。ちょっと良いバッグに慣れていないので、まだ何となく使えずにいる。
8月16日(土)
誕生日だ。29歳になった。
れんたろうに「今日、ママ誕生日なんだ」と言うと、「れんちゃんもたんじょうびだで」と言われる。お前は誕生日じゃないよと教え諭すと泣かれた。
「誕生日の歌うたって」と言うと「たんたんたんたんたんじょうび~、きょうはまーまのたんじょうびっ、たーん!」と歌ってくれた。「ありがとう」と言うと「いえいえ、どういてまして」と言う。そのあと、2回ほど歌ってくれた。
子供に歌をうたってもらえるなんて、幸せだなと思った。
8月17日(日)
休みの疲れが出たらしく、頭が痛いし体がだるい。
れんたろうは例によってハイテンションで、「おきてー!」と叫びながら寝ている私のみぞおちに飛び込んでくる。「ぐふうっ」と出したことのない声が出た。
早く仕事したい。
↑オシリペンペンズのモタコさんが8年かけて伸ばした髪の毛を散髪屋で「おまかせで」と言って切ってもらう動画を夢中で繰り返し見るれんたろう。何が彼の琴線に触れたのかはよくわからない。
夏休み日記、おしまい。