スタンド・バイ・ミーと、子育てでいちばん大事なこと2015.8.23
「スタンド・バイ・ミー」を観た。
ずいぶん昔に観たきりだったので、結構内容を忘れていた。
初めて観たときは子供だったので、
あまりおもしろさを理解できなかった。
でも今日改めて観てみると、すごくいい映画だなあと思った。
「家庭に問題がある」4人の男の子が死体を探しにいく映画である。
途中で犬に追われたり、汽車に轢かれそうになったり、
ヒルに血を吸われたり、年上の不良たちに殴られそうになったりする。
観ながら私は、この映画には「教育」での大事なことが
いっぱい描かれていると思った。
いちばん私が心に残ったのは、クリスとゴーディの関係性だった。
クリスはアル中の父親と不良の兄を持ち、
給食費を盗んだことで「泥棒」だとみんなに思われている。
ゴーディは優等生で人格者でもあった兄を亡くし、
父親に「お前が死ねばよかった」と思われているのではないかと怯えている。
ふたりとも、自分はいないほうがいいのでは、と思っている。
でも、あるときクリスはこんなふうなことを言う。
「お前の父さんはお前のことをちっともわかっていない。
お前が物語を作る才能があるってことを知らないんだ」
そして
「君には神様がくれた物を書く才能があるんだ。
もし、親がそれを守れないとしたら、僕が守る。」
と言う。
そのシーンを観ながら、この子供の中にすごく大きなものを観た気がした。
クリスはゴーディの親友であり、親でもあるのだ。
そしてゴーディも、クリスの親友であり、親でもある。
二人は互いの中にある才能、生きる力を守ろうとし、育てようとする。
小さな子供がそれを懸命にやっている姿を観て、私は大いに泣いた。
才能は、無視されていると死ぬ。水をあげないと枯れる。
誰かが気付いてあげて「君にはこんな才能があるね」と教えてあげなくてはいけない。
それをしてもらえた子どもは、きっと生きることが楽しくなる。
教育とは結局、それに尽きるんだと思った。
もう、最低限これだけ押さえていればそれでいいんじゃないかとすら思う。
反対に絶対にだめなのは、無関心と否定だ。
れんたろうはどんなことをする人になるんだろう。
最近よく考える。
彼はブロックや積み木でいろんなものを作るのがうまいと思う。
ぬりえやお絵描きはそんなに得意じゃないみたいだけど、
三次元で表現するのは上手だ。
集団で遊ぶのはそんなに得意じゃないみたいだけど、
限られたお友達や年下の子にはやさしいし世話好きなところがある。
そういうことを、きちんきちんと把握したい。
彼の伸びようとするほうへ、どんどん伸ばしてあげたい。
そう思いながら、まずはこむぎねんど遊びを一緒にした。
れんたろうはすごく喜んで、くるまをつくってだとか
きょうりゅうをつくってだとか言った。
子供の成長は未知数だ。
私が思っているよりずっと、れんたろうは可能性を秘めている。
「君には神様がくれた才能があるんだ。
もし、親がそれを守れないとしたら、僕が守る。」
すごく良い言葉だ。忘れないでおこう。