大人に成る前、
なんだったのか訊かれれば、
子供と答えるよりほかないのだけど、
いかんせん、
まだ、大人に成りきれていないものだから、
ほんとのところ、よくわからない。

でも、きっと、そうなのだろう。
大人に成る前は子供。
そういうことにしておく。

子供の頃、
大人に成ったら、何に成りたいかと訊かれたことは、よくある。
そのときは考えもしなかったが、
大人に成るということは、
大人にとっては、どうやら、当然なことのようだ。

それは、
ろうそくの火が消えてしまうように、
氷が溶けてしまうように、
自然なことなのかもしれない。

それは、
国に税金を支払うように、
レンタルビデオを返却するように、
義務的なことなのかもしれない。

どちらにしろ、
大人は、大人に成ることを拒めないとふんだのだ。

拒めるのか、拒めないのか、
実際のところはよくわからない。

ぼくなりの見解を示してみる。

1.大人に成ることと大名に成ることは似ているようで全然違う。
2.幸せは誰かが運んできてくれると思っているうちは子供。
3.大人も一人の人間だと理解できるようになるともう大人。
4.ピーターパン症候群は病気じゃなく、怠け者のいいわけ。
5.世界は大人のふりをした赤ん坊で溢れている。
6.健康管理できてこそプロ。
7.１７歳の大人もいる。

8.自分を子供という人にも２種類ある。

成人おめでとうございます。
ただし、大人に成ることは、二十歳を迎えることにありません。
去年成人したぼくですが、
多分、まだ大人になれていません。
大人に成るということがどういうことかわかったら連絡してほしいくらいです。

これからは成人として、
いっしょに素敵な大人に成っていきましょう。

「マスター、バーボンをロックで。」

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以上がいまからちょうど10年前の成人の日に21歳のぼくが新成人に向けて書いた文章です。

この歳になっても自分がもう大人だということを言いきれないとは思ってなかったですが、

当時からだいたい考え方が変わっていないということに驚いています。

箇条書きの見解のところ、あまり意味はわからないですが。あと改行多いし。

最後のオチとして大人の呪文のような言葉に選んだ「マスター、バーボンをロックで」、頼んだことはまだないし、今後もないだろうからたぶん一生大人には成れない。

あの頃思い描いていた大人には。

ってことで、いきなり昔の自分に頼ったサボり更新になっていますが、

本年もよろしくお願いします。