2017.7.31
息継ぎ出来ない
夏だ。
あいかわらず夏だ。
今となってはこれまでずっと夏だった気がする。
ってくらい夏だ。
夕方、寺の鐘がなり、市役所のチャイムが流れて、床から起き上がる。
クーラーはつけていないので、むわんとした暑さが部屋に留まっている。
昼寝からとはいえ、あまりよくない目覚め。
そういえば、とテレビをつける。
ナイター中継が始まったところで、カープ一回の裏の攻撃は三者凡退に終わった。
解説は山崎隆造。淡々として抑揚がない喋り方ではあるが、アナウンサーの問いかけにも真摯に答える優しい印象。
冷蔵庫を開け、発泡酒を、いや、見栄をはった、第3のビールを開ける。
お昼は外食のお好み焼きで、そのときに生ビールを飲んでいるから、1日のうちでは2杯目のビールになった。第3のではあるけれど。
昼からビールを飲むというのは贅沢なことで、いつでも許されることとは思わない。
いつもいつでもうまくいくなんて保証はどこにもない。
今日は特別という思いで飲んでいる。
竹内まりやは毎日がスペシャルと歌ったが、昼間からビールを飲めるのはスペシャルだけど毎日ではないし、だからいいんだと思う。
昼間からビールを飲んで、昼寝をして、またビールを飲みながらナイターを見る。
最高の休日。
けれど、今年の夏はちょっと違う。
それはお好み焼きを食べる前にさかのぼる。
実は、午前中にスポーツジムのプールに行った。
たいして珍しいことではないと感じる方も多いかもしれないが、今までの自分ではありえないことだ。
というのも、ぼくは泳げないのだ。
より正確にいうならば、息継ぎが出来ない。あと、バタ足が全然進まない。
だから小学校を卒業してからプールや海に行ったことはあっても、泳いだことはないと言ってもいい。
それくらい水泳には苦手意識がある。
たまたまジムの割引券をもらったからといって行こうと思うようなことはなかった。
さらにさかのぼると、これは今月2度目のプールだ。
1度目は、海に面して建てられたリゾートホテルのプールだった。目の前には砂浜もあり、プライベートビーチもあって海にも入ったが、海水だと目開けるのも痛そうだし、足だけ浸かった。
他にすることもないし、みんなプールにいるし、何年ぶりかもわからないプールでチャプチャプ遊んだ。
このリゾートに向けてぼくは夏の選曲をし、車の中でもかけていた。
リゾートが終わり、リゾート気分も抜け、休日に暑さでうだっている中でかけると、プールのというか、水の中の心地よさを思い出した。
そしたら偶然にもジムの券が手元にやってきて、しかも、今月で期限が切れるし、と色々なものに背中を押されながらプールへ行った。
元水泳部の奥さんが一緒というのも心強い。
泳ぎ方を教わりながら、2時間半くらい、なんとか水泳が出来ていたように思う。
これまでとは違う夏がきたように思う。
水泳にこだわらなくてもいいが、新しい自分に出会えるというのはいくつになっても喜ぶべきことだ。
もうじき夏休みがくる。
ぼくにはこれまで無縁だったビーチやプールの心地よさを感じられ、少し開放的な気分になれる。
そんな曲がまた聞きたくなってきた。
- No.1
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BRAND NEW SEASON/Cornelius
午後のビーチ、パラソルの下で昼寝。
- No.2
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Hankyu Summer Gift/Niagara CM Stars
今年の夏は、今年の夏は、
- No.3
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蝶々- San/細野晴臣
この頃の細野楽曲は最高に夏
- No.4
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め組のひと/ラッツ&スター
夏が来た感じするんだけど、そもそもめ組ってなんだろう。
- No.5
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NICE DAY/RYUKYUDISKO Feat. BEAT CRUSADERS
曲が流れればここはきっと沖縄の海。行ったことないけど。
- No.6
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ウォーアイニー/高橋瞳 x BEAT CRUSADERS
ビークルつながり。ものすごく好きな歌だ、銀様も実写化したしね。
- No.7
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翼が生えたという言い訳/Pyramid
ワイルドウィングを連続するあたりで気が狂いそうになる、いい意味で。
- No.8
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I Feel Rave/Seiho
若干のトリップ状態が続く曲。ポチャンと水が落ちる音でピークに。
- No.9
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LEMONADE/ZOMBIE-CHANGE
浮遊感を維持しつつ。なんでレモネード「を」作り終わったらにしなかったんだろう
- No.10
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Waikiki Sweet Heart/Waikiki Sweet Heart
Waikiki Sweet Heart
- No.11
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夏はマジック/久宝留理子
夏のマジックで友達も恋人に変わる。これは本当に友達だったかという議論が生まれるヤツ。
- No.12
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恋したらベイベー/Shiggy Jr.
どうしたいの?食事の後はもういいの?とか言われたいようなたくないような。
- No.13
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海まで5分/森高千里
日が暮れてきていい感じの海まで散歩。このままずっと夏が続けばいいな。
- No.14
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ウェザーリポート/一十三十一
歌詞には夏らしいことばはないんだけど、なぜか夏のような気がして。ハイウェイが光ってるからかな。
- No.15
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サマーヌード/真心ブラザーズ
夏のアンセム、ビーチは夕暮れから夜になってて、でも帰りたくはないんだ。