2019.11.16
酔っぱらった夜にききたい曲(リプライズ)
前回、船田さんに「酔っぱらった夜にききたい曲」をテーマに寄稿いただいた。非常に複雑で難解なテーマで、本人も苦労していたが、ぼくも同様に苦労してしまい、その成果が以下である。
ーー
酔っぱらった夜は出来る限り静かに過ごさなければならない。
ポケットから鍵を出してドアに刺す瞬間からカチャカチャとさせないようにし、ドアを開けるとき、閉めるときにもそーーっと動かし、細心の注意を払って音を出来るだけ抑える。
酔いが進めば進むほど体の制御はききにくく、動きはなぜかダイナミックになって難しいミッションになり、同時に時刻も深くなるため失敗したときのリスクも高まっていく。
そんな状況では聞きたい音楽などなく、この前提はテーマにはそぐわないのだと気付かされる。
だから、ぼくも帰り道にひとりで聞く、そういう設定で考えてみよう。
チルでセンチメンタルなほうの酔い、と船田さんは言ったけど、ぼくの場合はどんな酔いだろう。その前にどんな飲みだろう。
子どもが出来てから、というか、結婚してから、以前ほど飲みに出ることがなくなった。とんとなくなった。
出るときも、ほとんどが会社の飲み会だ。
でも、それでは味気ないので、昔からの友人と数人でお酒を飲んだ、という体(てい)で想像してみる。
どんな話をしただろうか。
きっと家族の話、仕事の話、ダメな部下の話、イヤな客の話、昔の話、あの人は今な話、なんてことない話、年末年始の予定の話。
それほど飲みすぎず、ビール党のぼくはビールだけを5〜6杯、時間にして3時間くらい。
ほろ酔いではなくちゃんと酔い、だけど明日には残らないくらい。
あー楽しかったー、もう少し話をしたいけど、と後ろ髪引かれつつ解散。
気持ちよく酔っぱらった夜である。
繁華街から数十分の距離にある我が家まで歩く。タクシーなんて使わない。寒いが少しほてっていて酔い覚ましにはちょうどよい。
家ではこどもがすでに寝ているだろう、奥さんもいっしょに寝ているかもしれない。遅くなるというのはわかっているから。
さて帰ろうと、イヤホンをポケットから取り出す。こういう体(てい)。
ここからが今回の選曲になっていく。
この文章を書きながら、今の時点では一切曲が決まっていないけれど、
誰にでも訪れるそんな夜に相応しい曲はきっとこんな曲だった。(未来のぼくに任せた!)
- No.1
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今宵の月のように/エレファントカシマシ
- No.2
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キスだけで/菅田将暉 Feat. あいみょん
- No.3
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ナロウカーブ/スネオヘアー
- No.4
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俺の小宇宙/U-zhaan x ハナレグミ
- No.5
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夜が明けたら/Lucky Tapes
- No.6
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素敵な午後は/山下達郎
- No.7
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さらしもの (feat. PUNPEE)/星野源
- No.8
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スーダラ節/SAKEROCK
- No.9
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しあわせって何だっけ/明石家さんま
- No.10
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未来の人へ (feat. ゑでゐ鼓雨磨)/坂本慎太郎
- No.11
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Owari No Kisetsu/rei harakami
- No.12
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記憶/小川美潮
- No.13
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欲望/小沢健二
- No.14
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終わる瞬間/馬喰町バンド
- No.15
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サーカスナイト/七尾旅人